除雪で深まった家族愛の話

除雪で深まった家族愛の話

皆さんは除雪作業と聞いて、どんな印象を持たれますか?

 

私は東北生まれで、幼い頃から雪に慣れ親しんで生活してきました。小学生の時には雪合戦をしたり、授業で大きなかまくら作りをしたり。土日には近くの土手でソリ滑りをしたり、愛犬の足が雪にすっぽり埋まってまるで雪のなかを泳いでるように散歩する姿を眺めたりするのが好きでした。毎年、雪だるまを作るのですが必ず弟がキックやパンチをして壊してしまい、怒って追いかけ回すなども今となってはとてもいい思い出です。

 

そのなかでも特に思い出深いのが家の前の除雪作業です。私の生まれた地域は、屋根の雪下ろしをするまでではないのですが、やはり冬になれば足元から20?30cmは雪が積もります。なので、車通勤の父と母は必ず朝晩と除雪作業をしてから車の出し入れをしていました。家を出るときは車のエンジンをかけて窓を温めて見えるようにし、車の屋根から雪を下ろします。そうして家の前から道路へ出るまでの通路を雪かきをして確保するのです。帰りは近くに車を停めて、駐車場付近の雪をかきだしてから停めるのです。なので、普段より朝は早くて夜は遅くなります。

 

私達兄弟は、冬休みになると父と母の帰りを待ちながら夕方には雪かきをしました。日が暮れて街灯の薄明かりのなか、汗をびっしょりかきながら、これでもかというくらい綺麗に雪をかきました。ちょっと元気のある時はご近所の家の前も雪かきをしたものです。父と母はいつも喜んでくれました。今思うと、そうやって兄弟で力を合わせた経験があって今も仲良しなのではないかと思います。また、雪かき自体は普段気持ちをうまく伝えられない両親への感謝の表明でもありました。物でもなく、言葉でもなく、行動にうつすだけで喜ばせることができるとっておきの方法でした。

 

除雪作業というと大変な印象を持たれる方も多いでしょう。確かに不便さもあるのですが、それ以上に除雪作業を通して感じられる人の温かみもあります。私にとっての除雪作業はそんな素敵な思い出です。